| 『最近、足の爪が白く濁っているのに気が付いたのですが、もしかして水虫なのでしょうか。水虫って年齢に関係無くなる病気なのでしょうか?』(20歳・女性) |
水虫はカビの一種である白癬菌が皮膚の一番上層の角質層に住みつくことによっておこる病気です。足だけにできる病気と思われがちですが、手、股、頭など皮膚であればどこへでもうつっていきます。住みついている期間が長いと皮膚以外の手足の爪にも入り込んで住みつき、繁殖します(写真)。また、水虫というとカユミがあると思われがちですが、カユミがない場合もあるので注意が必要です。特に爪の水虫は症状が全くないのが特徴です。爪の水虫には、
- べったりと白く濁る
- 白い線が入る
- 黒くなる
- 厚くなる
- 巻き爪のように変形する
- もろくなって粉々になる
などのタイプがあります。
また、水虫というと高齢者や中年の男性だけがかかる病気と思われがちですが、最近は、若い女性の足にも増えています。特に気が付かないうちに足の爪水虫になっていることが多く、新聞や医療機関の待合に掲示してある写真を見て、急に不安になって診察に来られる方も増えています。このような若い女性が罹る原因としては、
- 冬に同じブーツを履き続け、高温、多湿の水虫の好む環境が増えたこと。
- 夏にサンダルを履くために、ソックスを履かずに素足で生活することが多いことから、スリッパや足拭きマットから直接感染する機会が増えたこと。
などが考えられます。
したがって、水虫にかからないための予防策としては、下記の点があげられます。
- 同じ靴を毎日履かず、履いた靴は日干しして風を通す。
- 仕事等に支障がなければ、靴よりは風通しのよいサンダルを履く。
- 入浴時は毎日、足のゆびの間まで丁寧に石鹸で洗い、よくタオルで水分をふき取る。
- 多人数が履くようなスリッパを素足で履かない。
- 風呂屋、温泉などで多人数が素足で足を拭くようなマットでは足は拭かない。
- 家族内に水虫が出たら、スリッパ、バスマット、タオルは共用しない。
- 足に限らず、頭、股、背中などの皮膚になかなか良くならない皮膚炎やシミのような色素沈着があれば、カユミがある、ないにかかわらず水虫の可能性もあるので早めに皮膚科を受診する。
治療は、水虫に感染した皮膚の状態に応じて適切な塗り薬を皮膚科医が選択し、治療していきます。市販の水虫薬の間違った使い方から、皮膚の皮が剥けて、他の細菌感染を合併して、足が赤く腫れ上がることもありますので注意が必要です。特に糖尿病の方は足水虫から傷が生じて悪化した場合、足を切断しなければならなくなることもあります。
皮膚だけでなく、爪に入り込んだ水虫には飲み薬を飲まないかぎり、塗り薬だけでは絶対に治りません。主な飲み薬は2種類ありますが、医師の処方箋が必要です。爪の一部分のみの感染であれば6ヶ月間程度の治療で改善することも多いのですが、すべての爪が感染しているような場合には長期間の治療が必要になります。長期間飲み薬を飲むというと副作用が気になると思いますが、代表的なものとして肝機能障害があげられています。しかし、頻度は少なく、定期的な血液検査で経過を見て、もし、肝機能が悪化していれば飲むのを中止することによってほとんどの場合治療を始める前の状態まで正常化します。
また、飲み薬と平行して、爪を伸ばさないようにこまめに切っていくことと、爪の表面を爪削りで削って、少しでも爪についている菌の量を少なくする努力も必要です。経験豊富な皮膚科医の管理の下で、安全に、根気よく治療を続けていきましょう。

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